2007年2月3日(土)

海風の森・川崎区市民健康の森(浮島町公園)

神奈川県川崎市川崎区浮島町12-7

水仙の丘

木更津へ渡るアクアラインの入口と、海底トンネルの開通によって廃止されたフェリー乗り場に挟まれた浮島町公園は、自転車で行ける多摩川の終点だ。正確には、多摩川河口を示す水準拠標は、サイクリングロードの終点、浮島へ渡る手前の多摩運河入口に埋められているのでここはもう多摩川ではないのだけれど…。

釣り人

中学生の時「サイクリング」という言葉を知って初めて行ったのが対岸の羽田空港だった。鮭のように川を下って大海に出ていきたい。飛行機に乗って遠い外国に行ってみたい。意識はしていなかったけれど、そんな気持ちがあったのだと思う。

子供の頃は海の向こうは外国だと思っていたのに、水平線の向こうに見えるのは幕張新都心の高層ビルや木更津のコンビナート。空の彼方へ消えていく飛行機もあのころと違って国内線ばかり(※)だけれど、わくわく感はまだ少し残っている。

遠い異国を思いながら、「大人になって夢を見なくなったなぁ…」などと、人気のない公園でつぶやいてみる。

工場地帯の重苦しい雰囲気には不釣り合いな、水仙の可憐な花が心にしみた。

※ 2010年10月に国際線ターミナルが開業し、国際線定期便の運行が再開しました