枡形山(枡形山城址)
神奈川県川崎市多摩区枡形6−4740(生田緑地)
多摩川の南側に連なる多摩丘陵には、鎌倉幕府の北の守りとしていくつもの城や砦が置かれていた。
そのひとつ、生田緑地の一角にある標高84mの枡形山頂上の、枡形城をイメージした展望台に登ってみた。快晴の青空の下、西新宿の高層ビル群から奥多摩の山並みまで、関東平野を一望する絶景が眼下に広がっている。
新田義貞が遠く足利の地から鎌倉まで攻めてきたと聞いた時、電車も飛行機もない時代に大変だったろうと思ったが、こうしてみると視界の中に足利あたりも入っているようだ。ここから鎌倉も遠いように思うけれど、鎌倉も足利も行動範囲のうちだったのだろう。昔の人はわれわれの想像以上に広い世界の中で生きていたのだと思うと感慨深い。
山頂を埋めつくす桜が素晴らしい。ベビーカーを連ねた若いママたちや悠々自適の熟年夫婦が平和な花見を楽しんでいる。
戦乱の世でなくて本当に良かった。
(参考)2007年の東京の桜開花宣言は、3月20日でした。