多摩川稲田堤桜之碑
神奈川県川崎市多摩区菅野戸呂9付近
植木等が亡くなった。
子供の頃、一度だけクレージーキャッツの舞台を見に行ったことがある。いまだに忘れられない楽しい経験だった。
その中で谷啓(たぶん)が、「♪おぉかぁを〜越えぇてぇいこう…と思ぉたけれども、丘がないから困ったなぁ」と歌うのを聞いたのが、藤山一郎の名曲「丘を越えて」との出会いだった。この歌は、古賀政男が明治大学の学生時代に多摩川の稲田堤へ花見に行き、その時の印象をもとに作曲したマンドリン合奏曲が元になっているという。
現在の稲田堤は、二ヶ領上河原堰のところで終わったサイクリングロードが多摩川原橋の上流に復活するまで、ダンプが多く歩道のない車道を走らされる、自転車にとっては流域最悪区間のひとつに数えられるところだ。桜もそのほとんどが失われており、大正11年に建てられた「多摩川稲田堤桜之碑」だけが、当時の記憶をとどめている。
桜を見るなら、京王線鉄橋に近い稲田公園(写真右)がお薦めだ。
(参考)2007年の東京の桜開花宣言は、3月20日でした。