倶利伽羅龍王
東京都あきる野市下代継331(白瀧神社)
忿怒の形相で剣に巻付いている龍を倶利伽羅龍王と言う。倶利伽羅不動とも呼ばれ、炎に包まれた図像で表現されることもある。
秋川の北を走る睦橋通に架かる歩道橋の袂にある白瀧神社は、その名のとおり段丘の崖から瀧となって湧出る清水を祀っている。その流れを見守るように倶利伽羅龍王が神社の入口近くに祀られている。
龍は剣の柄を上から呑込もうとしているのだが、この像では、モヒカンの古代人がやぶにらみにこちらを見ている顔に見えてしまう。何となく愛嬌のある顔で、倶利伽羅紋紋(刺青のこと)の語源となったという強面の神も形無しだ。
白瀧神社でも、秋川の他の神社と同様に本殿を飾る彫刻が見られるのだが、龍王に気をとられて見忘れてしまった。