2008年2月23日(土)

向井潤吉アトリエ館

東京都世田谷区弦巻2-5-1

向井潤吉アトリエ館

世田谷区には、次大夫堀公園、岡本公園民家園、蘆花恒春園のほかにもう一つ、藁葺屋根の民家を見られる施設がある。と言っても実物ではなく、画家の向井潤吉が描いた日本各地の民家の絵を展示している美術館(世田谷美術館分館)だ。

彼の自宅兼アトリエだった建物には、昭和40年代前後の懐かしい日本の風景を切取った絵が何枚も並んでいる。農村や旧街道の街にあって、春の花やそこに暮す人々と共にキャンバスに収められた民家は、民家園で余生を送る家たちとは違っていきいきとして見える。小さいけれど何度も訪ねたくなる美術館だ。

建物の設計は佐藤秀三(1962)。木の温もりがやさしい。