武家屋敷門
東京都世田谷区下馬2-11-6(西澄寺)
中世から続く石造りの建物が今も残るヨーロッパの街並に比べると、木と紙の日本家屋は次々に建替えられて風情がないという人がいる。
たしかに庶民が住むしもた屋はすぐに壊されてしまうけれど、寺院や古い農家には何百年も続く木造建築が結構残っていたりする。
建築当初からおなじ場所、同じ持主で建っているものはもちろん、大きな建物に使う木材は一朝一夕に手に入るものではないので、部材を使い回したり、建物そのものを移築したりして長く使われている例もたくさんある。
下馬にある西澄寺の門もそうして再利用されたもので、徳島藩蜂須賀家の大名屋敷から移築したものだそうだ。