白丸ダム魚道
東京都西多摩郡奥多摩町棚澤671
昔、TVでウナギがダム壁をのぼる姿を見たことがある。水の中を泳ぐ魚だと思っていたウナギが、ヒルか何かのようにコンクリートの壁に取付いている姿はちょっと気持悪かったけれど、川を上るということはウナギに限らず多くの魚にとってとても重要なことなのだ。
多摩川は、平成4年(1992)に国土交通省が推進する「魚がのぼりやすい川づくり」のモデル河川に指定され、堰の魚道整備が進められている。
ちょっとした用水堰と違って、高さ30mもあるダムとなれば遡上する魚がそこを越えていくことは不可能だ。白丸ダムには、平成14年に勾配1/10、長さ331.8mという大規模な魚道が完成した。
ダムの上から見学用のらせん階段で地下トンネルになった魚道へ降りることが出来る。何段あるのか果てしない下りに心細くなるが、帰りは階段の少ない出口が別にあるので安心だ。