2008年10月24日(金)

川越の銀行建築

埼玉県川越市幸町4-1(埼玉りそな銀行 川越支店) / 仲町1-12(川越商工会議所)

埼玉りそな銀行川越支店

「小江戸」の愛称で親しまれ蔵造りの町並みが有名な川越は、和風なイメージが先行しているけれど、川越藩の城下町としての繁栄を明治大正時代にも引き継いだ当時の大都市にふさわしい洋風建築もたくさん建てられている。

川越商工会議所

埼玉県で最初の銀行は明治11年(1878)に川越に設立された第八十五国立銀行だと言われている。その後民営化された第八十五銀行本店として大正7年(1918)に建てられたのが、左写真の現埼玉りそな銀行川越支店だ。設計者は保岡勝也。

武州銀行川越支店として昭和2年(1927)に建てられた現川越商工会議所が銀行建築としてはオーソドックスなドリス式オーダーを連ねた荘重なイメージなのに対して、旧第八十五国立銀行の方は軽やかで、ちょっとイスラム風ホテルにも見えるその対比がおもしろい。

ところで、右写真ではうるさい電線が左写真には写っていないのにお気づきだろうか。観光の中心である川越一番街商店街は景観保護のため電線が地中化されているのだ。これはうれしい。すばらしい取組みだと思う。

川越商工会議所