時の鐘
埼玉県川越市幸町15-2
川越観光のハイライト、時の鐘の音を聞きに観光客がぞろぞろと集って来た。1日に4回(6時・正午・15時・18時)、川越の町に時を告げる六つの鐘の音が鳴り響く。
時の鐘のはじめは、寛永年間(1624〜44)に川越城主酒井忠勝が建てたものだという。以来代を重ね、現在のものは明治26年(1893)の川越大火の翌年に再建された4代目だそうだ。
鐘楼は薬師神社の鳥居を兼ねているようだが、小さな神社には人影がない。誰が鐘を撞くのだろうと思ったら、なんとひとりでに撞木が動き出した。機械仕掛けなら時間も正確だろう。
6回目の鐘が撞き終わると、集った人達にシルバーガイドのおじさんが一言、「ハイみなさん、時の鐘の音を見ましたね」。和やかな笑いのさざ波が、あたり一面に広がった。