大田区立産業プラザ
東京都大田区南蒲田1-20-20
ウルトラマンにガヴァドンという怪獣が登場する。子供が土管に描いた落書きが謎の宇宙船を浴びて怪獣になったというもので、はんぺんのように白くてぺちゃんこな体に目ばかりが大きな何とも情けない格好をしていた(※)。
自分たちの絵が実物になると言うので気合いを入れた子供たちによって書き替えられ立派な姿になるものの、怪獣らしい活躍(?)もせず寝てばかりいて、そのイビキが日本経済を阻害するという「大人の理論」によって攻撃される。子供たちのヒーローであるはずの科学特捜隊やウルトラマンが、子供たちから総スカンを食うという実相寺昭雄監督らしい皮肉まじりのお話しだった。
大田区立産業プラザ(設計:類設計室、1995)は、その改良される前のガヴァドンにそっくりだ。
そんな他愛もないことを考えながら街を眺めるのも楽しい。
※ ウルトラマン第15話「恐怖の宇宙線」1966、TBS