地下鉄大江戸線飯田橋駅
東京都文京区後楽1-9(C3出口)
うわさには聞いていたけれど、いざ実物を目の当たりにするとギョッとする。小石川後楽園からの帰り道、外堀通りに並行する裏道を気楽に走っていたところに不意打ちを食らって、せっかくの雅な気分が吹っ飛んでしまった。
楕円形のシールドを構えたメタリックな戦闘ロボットを思わせるような外観だが、作者は地上に芽生えた植物をイメージしているという。3月になったばかりの春の日の出合いは偶然ではなかったと言うことか。駅構内の通路や階段にはウェブフレームと名付けられた根のような構造物が張り巡らされているそうだ。
大江戸線の各駅はそれぞれに異なる設計者による魅力的なデザインが特徴だが、その中でも飯田橋駅は異彩を放っている。たとえばこれが都庁前駅で、西新宿の高層ビル街に建っていたら、海外にも知れわたる観光名所になったことだろうに。
設計は渡辺誠(2000)。彼のHPに詳しい解説が掲載されている。