2009年2月21日(土)

鈴ヶ森刑場跡

東京都品川区勝島3-2-2

刑場跡

昔、瀬戸内の小都市尾道を訪ねた時に、尾道三部作(映画:転校生(1982)、時をかける少女(1983)、さびしんぼう(1985))の大林宣彦と放浪記の林芙美子が観光の目玉になっているのを見て、大林監督は知っているけど林芙美子って誰だ?と思ったことを覚えている。その後、森光子の単独主演記録が話題になって放浪記が映画や舞台で有名な作品だと知ったけれど、こういう「かの有名な…」を知らずに名所を訪れることは往々にしてあるものだ。

供養塔

以前、目白不動を訪ねた際にも「槍の名人・丸橋忠弥の墓」があって、わけもわからず写真だけ撮って帰ってきたけれど、今日もまた鈴ヶ森刑場跡の説明板に彼の名前を見つけて興味を持った。調べてみると江戸時代初期のクーデター未遂事件・由井正雪の乱の首謀者の一人で、慶安4年(1651)にここで磔の刑に処せられたという。歌舞伎「慶安太平記(樟紀流花見幕張・くすのきりゅうはなみのまくはり)」で、江戸城のお堀に石を投げ入れ、その音で深さを測るシーンが有名なのだそうだ。

右写真右の髭文字の石塔も歌舞伎の舞台で有名らしい。これは生類憐れみの令に反し、お犬様を斬って処刑された武士を供養するためにその母が建てたものだと言われている。

東京都教育委員会の説明板 | 磔台(左写真奥) | 火炙台(左写真手前) || 丸橋忠弥の墓(目白不動)