深大寺の富士山
東京都調布市深大寺北町3-29
東京には富士見台や富士見坂の地名が多いけれど、現代の町では、ひしめくビルの陰に隠れてなかなかその姿を拝めない。そんな中、高台でも坂の上でもなく、普通の住宅地の真ん中で富士山が見える場所を見つけた。
ぽっかりと空いた畑の向こうに、朝の光を浴びて輝く白銀の峰が大きく見えている。もわもわとした春の空気で、その姿がいまいちクリアでないのが残念だ。
周囲には畑や大きな農家も残り、ほのぼのとした空気が満ちているけれど、開発の進む東京で、いつかはここにも建物が建ち並び富士山の姿を隠してしまう日がやってくるかもしれない。その日が遠い日であれば良いと思う。
この場所を初めて見つけた日は、夕焼け空に富士山のシルエットがきれいに映えていた。近くの保育園から、お母さんと子供が夕焼け小焼けを歌いながら帰って行く。あの子にとって、この富士山の見える景色は思い出の原風景になるのだろうか。
(2009/10/19 夕焼けの写真が撮れました)