2009年8月1日(土)

小峰公園

東京都あきる野市留原284-1

ヤマユリ

残念ながら、ヤマユリの時期は終わってしまっていた。桜尾根には咲き残りすらもなく、訪れる人影もなくひっそりとしている。

馬頭観音

それでもたった一株、やっと見つけたのがたぶん正真正銘最後の花だろう。空から舞い降りた天使かスーパーモデルのように輝く姿を見つけた時には心が躍った。この数輪で、山一つを代表するかのような存在感が凄い。

山道の奥に、文政五年(1822)の銘のある馬頭観音塔が建っていた。昔、この道が五日市と八王子を結ぶ主要道路(八王子往還街道)だったことを教えてくれる。荷物を担いだ馬がここで行き倒れた供養なのかも知れない。

ヒグラシの輪唱が杉木立に響いて、幽玄な空気があたりに満ちている。静かで落ち着いた気分に包まれる一方で、妖しい雰囲気も漂っている。ヒグラシの声は、少し弱くなった心を森の奥へとさらっていこうと木霊が呼んでいるようで、ちょっと怖い。

八王子往還街道