2009年8月15日(土)

電話まで4Km

東京都西多摩郡檜原村人里2085付近

電話まで4Km

人里(へんぼり)の集落を過ぎたところで、電柱に電話のマークの看板が掛かっていた。左の写真では判読できないけれど、「電話まで4Km」と書かれている。しばらく行くと数馬の温泉宿まで4Kmという看板もあったので、たぶんそこまで電話を架けられるところはないというサインなのだろう。裏側の表示は「電話まで6Km」だ。

山里

全国津々浦々に電話線が通じ、携帯電話の電波もほとんどのエリアに届いている現在、もうこの看板は役目を終えているのだろうけれど、いつ頃までそういう状態があったのだろうか。

電気が通じているとか、コンビニがあるとか、とかくインフラの普及度で地域の価値を考えてしまうことがあるけれど、それは間違っているのではないかと思う。

山の木で大きな兜造りの家を建て、きれいな水を飲み、山の幸に恵まれてここに里を開いた先人たちにとって、決してここに住むことは悪い選択ではなかったはずだ。それをいい加減で貧しい現代人の価値観で、余計な評価をするべきではない、とわたしは考えている。

なんて言いながら、僻地っぽい景色を探してしまうのは、現代社会に疲れている証拠かな。