江ノ電もなか
神奈川県藤沢市片瀬海岸1-6-7 (和菓子司 扇屋)
藤沢―鎌倉間を結ぶ江ノ電は、江ノ島 - 腰越の一区間だけ自動車と同じ併用軌道を走る。車窓からの眺めは電車が通るだけでもギリギリのように見えるのに、両側に車と人がひしめいてハラハラさせられるところだ。
その区間の江ノ島側の端に「江ノ電もなか」で有名な和菓子屋さんがある。というよりは、江ノ電そのもので有名、と言った方が良いか。
何しろ、お店の中に600系の旧車両がすっぽりと収まって、前を走る新車両たちを見守っているのだ。屋根にはパンタグラフが載り、ショーケースの脇には車両から取外された運転台が置かれている。運転席の窓から中を覗くと、和菓子作りの仕事場になっていた。
いつもはおみやげなど買わないのだが、今日は観光気分で5種類10個いりのもなかをおみやげに買ってきた。新旧とりどりの車両をかたどった小箱に、求肥入りや梅餡などのバリエーションが楽しくおいしい。荒川線の都電もなかのように最中が電車の形をしていれば言うことなしだったのだけれど、残念ながら積木形に「えのでん」の字が彫り込まれているだけだった。