白旗神社
神奈川県藤沢市藤沢2-4-7
「赤勝て、白勝て」。運動会の季節がやってきた。昔は紅白戦だったが、最近はクラス対抗になって対戦する組が増え、青組や黄組もあるようだ。紅白戦といえば、年末の歌合戦は男女対抗だが、本来は源平の戦いに由来があるという説がある。
源氏の旗が白、平家の旗は赤だった。だから、鎌倉の鶴岡八幡宮の源平池には紅白のハスが咲いている。境内にある白旗神社には、もちろん、源氏の総大将・源頼朝が祀られている。
ところが、ここ藤沢の白旗神社には、頼朝と対立した源義経が祀られている。しかも、由緒書によれば、弟を討った頼朝自身がその首を「白旗神社に祀れ」と言ったというのだ。
「判官贔屓」という言葉があるように、昔から義経の人気は高い。そんな脈絡の中で、義経追討を指示したとは言え、やはり兄として平氏との戦いに功のあった弟には一目を置かざるを得なかった、と思いたい人心が生んだ伝説なのかも知れない。