野川のヒガンバナ
東京都世田谷区成城4-27地先
私は野川が好きだ。子供の頃はどぶ川で、中に入ることはできなかったけれど、岸辺でバッタを追いかけたり川に舟を流したりして遊んだことを思い出す。
今の野川は護岸をしっかり固められて人工的な水路になっているけれど、その内側に残された水辺の緑がつくる自然な雰囲気がうれしい。春の菜の花、夏の緑。秋のススキ。きたみふれあい広場前の岸辺には、今、ヒガンバナの赤が鮮やかだ。
最近は水もきれいになって、白鷺やカワセミの姿も見られるようになった。暑くなれば、子供たちが水遊びをする歓声も聞こえてくる。都市化の進む周囲の景観とうまく折り合いをつけながら、いつまでも残していきたい姿だ。