永安寺のイチョウ
東京都世田谷区大蔵6-4-1
ポタリングを始めた頃から気になっていた永安寺の大イチョウの黄葉をやっと見ることができた。砧公園や岡本あたりをぶらぶらする時にいつも前を通るのだが、なぜか秋に来たことがなかったのだ。
そうこうするうちに土の壁がむき出しになっていた永安寺横の切り通しはきれいに整備され、六郷用水跡の碑の前の畑には小さな家がたくさん建った。幽篁堂庭園はマンションになり、周囲の畑もほとんどなくなってしまった。
樹齢数百年といわれるこのイチョウにとって、ここ数年の変化は大きなものなのだろうか。それとも今までに何度も繰り返されてきた、特に珍しくもないことなのか。
大きな木を見る時、いつもその木が見てきたであろう時間のことに思いが及ぶ。その悠久の時間に比べて、わたしの命のなんと短いことか。見聞きできることのなんと少ないことか。
いろんなところへ行って、たくさんのものを見たい。そう思っても、残されている時間は、もう残り少なくなっている。