盆堀林道
東京都あきる野市戸倉
入山峠から五日市方面へ下る盆堀林道は、陽の射さない北斜面で、切る風が刺すように冷たい。夏ならば涼風を浴びて一気に駆け下りるところだけれど、今日は体を冷やさないように、緩くて長い下り坂をそろりそろりと降りて行く。
下っていくうちに、道沿いに立つ道案内が気になってきた。山で仕事をする人たちの目印だろうか。柱のところに「戸倉財産区」と書いてある。
そういえばさっき、歌舞伎役者(団十郎?)みたいなのがあったなぁ、と思いながら改めてよく見ると、「オリゾクナイ」「ショイコシ」「日向ゾロ」「栗ノ木王」「勝負口」「大ジケ」とおもしろい地名が目白押しだ。
帰りに寄ったやまねこ亭で読んだ本に、奥多摩の「芋ノ木ドッケ」という山は昔「ニョングラ」と呼ばれていたことがある。土地の人にどうしてそんな名前になったのか聞いたところ「ニョングリしているからなぁ」という不思議な答えが返ってきた、というくだりを見つけてこの道案内たちを思い出した。
次はちゃんと見て来よう。
※ 2012/7/19再訪 くだんの道標に書かれていたのは「団左エ門」でした