旗洗池跡
東京都渋谷区本町1-9-17(高知新聞社員寮 洗旗荘)
幡ヶ谷は影が薄い(ような気がする)。昔は京王線にあった初台と幡ヶ谷の駅が、笹塚から分かれる京王新線に移ったのは30年以上前の1978年。それ以来、地下鉄(都営新宿線)に乗らない人はこの駅を通過することもなくなった。
初台にはオペラシティがあるけれど、幡ヶ谷には何があるかな。
その幡ヶ谷の地名は、源氏の白旗を洗った池に由来するという。甲州街道と水道道路に挟まれた住宅地に、その跡を示す石碑がひっそりと建っている。
池の名前は「旗洗池」。ここから湧いた水が神田川へと注いでいたので、旗ヶ谷から幡ヶ谷となったらしい。ところが、東郷平八郎が揮毫したという碑文は「洗旗池」。傍らの説明板では、碑文のところが上からシールを貼って「洗旗池」に訂正されていた。
名前を間違ったまま碑が建てられてしまうなんて、やっぱり影が薄いのかも知れない。