2010年5月22日(土)

前田耕地遺跡

東京都あきる野市野辺1-1(前田公園) / 二宮1151(二宮考古館)

遺跡

「こんな山の中にと思うかも知れないけれど、あきる野市ではたくさんの遺跡が発見されていて、縄文の昔から人々の営みが続いていたことがわかっているんですよ」

二宮考古館

二宮考古館の学芸員の方は、展示された数々の発掘品を示しながら、そう誇らしげに解説をしてくれた。発掘された石器の中には、伊豆諸島の神津島や八ヶ岳付近で産出した黒曜石を使ったものも含まれているという。古代にもそんな広いネットワークがあったのかと驚かされる。

お話を聞いて近くにある前田耕地遺跡を訪ねてみた。ここでは多数の鮭の骨が発見されたそうだ。現代では鮭が遡上する川の南限として、千葉県北東部を流れる栗山川が知られているけれど、かつては秋川や多摩川にも鮭が来ていた時代があったのだ。その景色を想像するとワクワクする。

ただの廃墟のように見える遺跡も、こうして少し情報を得るとまた違って見えて楽しいものだ。

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