大岳沢小滝
東京都あきる野市養沢1587(大岳鍾乳洞)の先
大岳沢を遡っていく林道は、大岳鍾乳洞を過ぎてすぐ、大きな岩壁に行く手を阻まれて左に急カーブを切る。雨が降っているわけでもないのに、その岩壁は全面が濡れてヌメヌメと光っている。
近づいてみると、その岩壁の中央にそうめんのように細い一丈の滝が落ちていた。これが大岳沢の小滝だ。
その名前から落差の小さい滝を想像していたので、意表を突かれて唖然とする。水量は少ないが、高さはこの奥にある大滝よりありそうだ。遥か上にある落ち口は木々に覆われてよく見えない。
滝つぼが無く、水飛沫も飛んでこないので滝の真下に立ってみた。振り仰ぐと、岩や苔の出っ張ったところから落ちる水が、無数のつららのように見える。本当に凍っているのではないかと思うほどに、静かな滝だった。