2010年11月14日(日)

入間宮寺教会

埼玉県入間市宮寺2837

入間宮寺教会

入間市博物館ALITの南、国道16号宮寺(南)交差点から西へ入る道沿いに小さな教会が建っている。明治43年(1910)に建てられた、埼玉で一番古いカトリック教会だ。

開国以来最初の教会(聖心教会−現カトリック山手教会)が横浜に建てられたのが文久2年(1862)、東京の築地教会は明治7年(1874)だから、埼玉に来るまでにずいぶん時間がかかったものだ。しかも最初の地が入間とは、現在の感覚から言うと意外な感じがする。生糸貿易を通じて横浜と往来のあった八王子経由で伝わったのだろうか。

教会らしい尖塔はあるものの、木造瓦葺きの礼拝堂は一昔前の学校の建物のようだ。バージニア・リー・バートン作の絵本「ちいさいおうち」の主人公のようにかわいらしい。

以前天草を旅した時に、禁教時代から続く小さな教会(天主堂)を幾つか回ったことがある。「キリスト教会」というハイカラな感じからは遠い、素朴な味わいのある宗教風景が印象的だった。この建物を見て、その時のことを思い出した。

ちなみに、埼玉で一番古いプロテスタントの教会は宮代町にある和戸教会で、明治11年(1878)設立だそうだ。

入間市景観50選の説明板