中神熊野神社の大イチョウ
東京都昭島市中神町1-12-7
銀杏拾いかお詣りか、何か人物を取り入れた写真を撮ろうと待っているのだが、いっこうに誰かが訪れる気配がない。静かな境内には、時折、ぽとん、ぼとんとどんぐりの落ちる音が聞こえるだけだ。
奥多摩街道から北に入る道は立川段丘のハケに突き当たり、その段丘の上に熊野神社が鎮座している。ハケを登る参道の階段はあまりにも急なために、柵が閉められて使用禁止。その階段の横に樹齢400年といわれる大いちょうがそびえている。
ボリューム感のあるイチョウの黄葉には、枯葉や落ち葉といったもの悲しさ漂う紅葉とは逆の、たくましくエネルギッシュなイメージが感じられてわたしは好きだ。太陽の光を浴びて黄金のように輝く姿に励まされて、寒い冬をくじけずに迎える気持ちを持つ事ができる。
少し緑の残る葉はまだまだ元気で、しっかりと枝についている。黄金の絨毯が敷き詰められた景色を見るまでには、もう少し時間がかかることだろう。