佃天台地蔵尊
東京都中央区佃1-9-6
家と家の間の細い隙間に、「佃天台地蔵尊」と書かれた板が門構えのように渡されている。脇に立てられた赤い幟にも同じ文字。この隙間がどうやら参道であるらしい。
よその家の勝手口に回るような、ちょっと微妙な雰囲気で奥に進むと、猫の額ほどの地蔵堂があった。寄進者の名前が書かれた提灯がぐるりを囲み、なかなか立派な作りだ。
その真ん中に、どかんと大きなイチョウの木が鎮座していた。
いったいどういう経緯でここにイチョウの木が立っているのか。と言うか、どうしてこんなにみっしりと、家々がこの木の周りを囲むようになってしまったのか。何とも不思議な立ち位置だ。
樹齢はわからないけれど、かなり大きくて遠くからもよく目立つ。黄葉の盛りに、是非また訪れてみたい。