2010年12月14日(火)

カトリック築地教会

東京都中央区明石町5-26

礼拝堂

立派な塔がそびえる聖路加国際病院の裏手に、小さな教会がたたずんでいる。明治七年(1874)に開かれたカトリック築地教会で、都内では最も古い教会の一つと言われている。現在の建物は、昭和二年(1927)に建てられた。

門柱

キリスト教会なのに、なぜかギリシャ神話の神々を祀る神殿のような姿をしている。正面の柱はシンプルなドリス式風だが、門柱は羊の角のような飾りのついたイオニア式風。しかも、聖堂は石造りに見えて実は木造モルタル塗りという不思議な擬洋風建築だ。

左写真の門柱には、2007年3月に閉園となった「聖ヨゼフ幼稚園」の表札がまだ残っている。聖ヨゼフ(ヨセフ)は聖母マリアの夫、イエス・キリストの養父であった人で、築地教会は彼を守護聖人としている。聖堂がギリシャ神殿に似ているのは、大工であった聖ヨゼフにちなんで、歴史的な建築様式を採用したものかもしれない。

中央区教育委員会の説明板 | 東京都生活文化局の説明板 || 聖路加国際病院 聖ルカ礼拝堂