イカポ君 と OYAKO
北海道函館市若松町12 函館駅
函館駅に降り立った。はるか昔、青函連絡船で着いた時がどんな景色だったか、かけらすらも思い出せないほど駅前の風景は変わっている。
たぶん。
思い出せないのだから、変わっていても変わっていなくてもわからない。でも、少なくともこんなモダンなオブジェは、当時はなかった。
駅前の赤いオブジェは「OYAKO」。覆いかぶさるようにして子供を護る親の姿を表現している。作者は林昌平。2005年に「ふれあい」をテーマにした公募によって選ばれた。
六本木ヒルズにある巨大な蜘蛛のオブジェの名前がママン(Maman)だった。イメージは全然違うけれど、手足を踏ん張って子供を守る姿は共通している。親子関係ってそういうものなのかな。
駅の西口には、函館本線0マイル地点記念碑と並んで赤いイカの郵便ポストが設置されている。2014年に函館臥牛ライオンズクラブが創立10周年を記念して函館中央郵便局に寄贈したものだ。函館市には、ほかの自治体にもある市の木(おんこ(いちい))、市の花(つつじ(やまつつじ))、市の鳥(ヤマガラ)に加えて、イカが市の魚に制定されている。ポストのキャラクターは「イカポ君」というそうだ。
イカポ君を横目にまっすぐ進んだ函館朝市では、釣り堀で釣ったイカをその場で食べさせてくれるサービスで、海外から来た観光客が盛り上がっていた。