函館港・赤レンガ倉庫
北海道函館市
港には倉庫がつきものだ。
深夜の波止場、薄暗い倉庫の陰で密輸船で運ばれた怪しい品の取引が行われる。現場に踏み込んだ警察と打ち合いになって倉庫のなかに逃げ込むギャング。荷物の陰に隠れた一味を狙った弾が頭上の麻袋にあたり、こぼれたコーヒー豆が悪党たちの上に降り注ぐ。
映画だったか、マンガだったか、そんなシーンを見たことがあるように思うのだが、何だったのか思いだせない。思い出せないけれど、昔はそんな場面がいつもどこかで繰り返されていたような気がする。もちろんそれは創作の世界の話、とはいえ全くのデタラメということでもなかっただろう。
密輸があれば密航もある。同志社の創立者として知られる新島襄は、函館港から密出国してアメリカに渡った。その時の様子を再現した像が西波止場近くの小公園に建っている。
そんな倉庫街も、今は明るくレトロな雰囲気のショッピングモールになっている。1988年に生まれ変わった金森赤レンガ倉庫とその周辺は、函館観光の中心地として多くの観光客でにぎわっている。
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