2018年4月15日(日)

旧開拓使麦酒醸造所跡

北海道札幌市中央区北二条東4丁目 サッポロファクトリー

煙突

ヱビスビールのビール工場跡地が恵比寿ガーデンプレイス(YGP)として再開発(1994年開業)されたとき、サッポロビールはサッポロビルに改名するのではないかと一部で噂されたことがあった。国内シェア下位に低迷する本業のビールに対して、都心の一等地にあるYGPの不動産収入が莫大なために、ビールからビルに商売替えした方が良いという冗談だ。

工場跡

同じ時期に札幌に誕生したサッポロファクトリー(1993年開業)は、サッポロビールの前身である開拓使麦酒醸造所が明治9年(1876)に創業した跡地で、平成元年(1989)まで現役のビール工場だった。こちらも大型商業施設として繁盛していて、「サッポロビル」にかなり貢献しているようだ。

一部に残るレンガ造りの建物は明治25年(1892)に建てられたものだそうだ。わたしは商業施設としてのサッポロファクトリーより、文化財としての開拓使麦酒醸造所跡に興味があって訪ねたのだが、あまりその方面には力を入れて保存や啓蒙活動をしているようには見えなかった。

酒飲みはうんちく話が好きだ。「煉瓦造りの古い建物」というキーワードもそれなりに良いけれど、もうちょっとビール誕生の歴史などをアピールしたら人も集まるし、サッポロビールも売れるようになるんじゃないかな。無責任な素人考えだけどね。