旧柳澤邸
東京都世田谷区大原1-26-1 大原一丁目柳澤の杜
昭和26年(1951)に建てられた現代の住宅なのに、何百年も続く旧家にお邪魔したような気分になる。居間には洋風の応接セットが置かれ、近代の洋館風なのになんか違う。この違和感はなんだろう。
…と思っていたら、邸内の説明に「民芸」の文字を見つけて合点がいった。全体に漂う素朴でアンティークな雰囲気は、柳宗悦らが提唱した民芸運動の影響を受けているようだ。
広いお庭に趣のある建物。一見大邸宅のように思うけれど、住まいは二部屋だけの平屋でつつましい。今のようにモノがあふれていなかった時代には、これで十分だったのかなぁと、しみじみ思った。
邸内が見学できるのは文化財ウィークの期間だけで、通常は、お庭だけが大原一丁目柳澤の杜市民緑地として公開されている。
(邸内の解説) 柳澤家の歴史と柳澤邸の特徴 | 民芸について || 世田谷区教育委員会の説明板