2018年11月4日(日)

山崎家住宅

東京都文京区小石川5-19-29

外観

こう言ってはなんだが、外見はただのボロ屋。文化財と知らなければ振り向きもしないし、知っていても常時見学可だったら、またいつかと先延ばしにして結局来ることはなかったかもしれない。

イスラム

大正6年(1917)に竣工したこの建物は、大正期の住宅建築の優品として国の有形文化財に登録されている。通常は非公開だが、今日は東京都文化財ウィークの一環として特別公開されている。

受付の方に「あちこち回っていらっしゃるのですか?」(まぁそうだ)「専門で研究していらっしゃる?」(それは違う)と訊かれ、「いつもは入れないところに入れるのがイイなと思って」と答えた。

多分そういう人がほとんどだろう。

階段踊り場のステンドグラスや、イスラム風にデザインされた喫煙室の天井などが見どころだ。

家の主は「日本近代地理学の父」と呼ばれる地理学者の山崎直方(やまさきなおまさ)。わたしにもわかる範囲での功績としては、日本にも氷河があったことを検証し、立山のU字谷が氷河地形(カール)であることを発見した人だそうだ。発見された山崎カール(山崎圏谷)は国の天然記念物に指定されている。

ステンドグラス | 近くにある国指定重要文化財「旧磯野家住宅」