2018年6月15日(金)

向上寺三重塔

広島県尾道市瀬戸田町瀬戸田57

仰角

塔は見上げるものだと思っていた。法隆寺の五重塔も東京タワーも、天を衝く姿を仰ぎ見てこそ感動する。

俯瞰

ところが生口島・向上寺の三重の塔は、裏山から見下ろすことができる。木々の合間から頭を出した塔の向こうに見える瀬戸内海が美しい。見上げるのとはまた別の意味で感動を呼ぶ風景だ。

海の向こうには大三島、その間に「ひょっこりひょうたん島」のモデルになったといわれる瓢箪島が見える(右の写真ではちょうど宝輪に重なって、串刺しになってしまった)。

今はなんでもCGで表現してしまうけれど、昔はセルアニメのほかにも人形劇、ストップモーション・アニメ、スーツアクションなどのバリエーションがあった。「ひょっこりひょうたん島」(NHK、1964-69)は人形劇という表現方法に加えてギャグマンガやミュージカルの要素もあって楽しかったなぁ。そのあとの「空中都市008」「ネコジャラ市の11人」「新八犬伝」も夢中になって見たことを思いだす。

…などと、三重塔とは関係ないことを考えながら海を見る。海を見ると、不思議にいろいろな思いが頭に浮かんでくるものだ。三重塔も海を見ているように見えるけれど、なにを考えているのかな。

国宝 向上寺三重塔