銀行浜の銀行建築
広島県尾道市久保1-14-1 おのみち歴史博物館 周辺
住友銀行(現三井住友銀行(SMBC))発祥の地が尾道だとは知らなかった。
もちろん、大阪の両替商住友家(泉屋)が大阪市中之島に開業した本店が住友銀行の始まりであることに疑いはないが、その支店第一号として開かれた尾道支店に秘密がある。
かつての尾道は、住友家が経営する四国の別子銅山と大阪本家を結ぶ重要拠点だった。別子と大阪の中間地点である尾道に財閥の幹部が集まり、経営に関する重要な会議がたびたび開かれていたという。住友銀行の設立も、ここ尾道で決定されたのだそうだ。
周辺には第六十六国立銀行をはじめ、多くの銀行が集まり「銀行浜」と呼ばれていた。現在はおのみち歴史博物館として使用されている洋館も、旧尾道銀行本店だったところで、当時の大金庫が今も残されている。