2018年6月14日(木)

住吉浜公衆電話室

広島県尾道市久保1-15-24付近

電話ボックス

「坂の町」のイメージが強い尾道だが、本来は港町として紹介されるべき町なのだ。港の雰囲気を感じるために、市役所に近い住吉浜を訪ねてみた。

クレーン

「港町」と聞いて思い浮かべるのは、横浜や神戸など、外国船が入港する国際港とおしゃれでハイカラな街。でも、尾道は瀬戸内海の島々の日常生活を支える舟運と、大阪などの商都への海運などで栄えてきた。

こう言ってはなんだが、いまいちあか抜けないイメージがあったので、住吉浜にある真っ赤な電話ボックスを見て驚いた。傍らのクレーンはパステルグリ−ンに塗られ、まわりのベンチに差し掛けられた青と白のパラソルがおしゃれな雰囲気だ。

このクレーンは尾道最古の荷揚げ用港湾クレーンを産業遺構として保存したもので、電話ボックスはその操作室だった建物だ。1996年に観光用に生まれ変わったものだが、中を覗いてみると、平成29年(2017)6月13日をもって閉鎖した旨の張り紙が貼ってあった。

電話ボックスとしての役目は終えたけれど、街角を彩るアート作品としてはまだまだ存在感を発揮している。今後どんな風に活用されていくのか、行く末が気になるところだ。