虎ノ門遺址の碑
東京都港区虎ノ門1-1-28 虎ノ門交差点角
虎穴に入らずんば虎子を得ず。
虎の穴(住処)に入らなければ、虎の子は手に入らない。危険を冒さなければ大きな成果は得られない、というよく知られたことわざだが、なんで虎の子を手に入れる必要があるんだろう。
虎の子が食料として貴重だという話は聞いたことがないし、虎皮のパンツとか敷物にするなら大人の虎の方が良いだろう。
大切なものを指して「虎の子」ということがあるが、それは母虎が虎の子を特別にかわいがる(大切にする)事に由来していると聞いたことがあるので、先のことわざには関係なさそうだ。
とすれば、ただでさえも恐ろしい虎の、さらに恐ろしい母親の逆鱗に触れる危険を冒してまで、わざわざ虎の子を得る必要があるとは思えない。
虎の穴が危険、と聞いて思い出すのはマンガ「タイガーマスク」(梶原一騎原作、辻なおき画)に登場する悪役レスラーの養成機関「虎の穴」だ。タイガーマスク(伊達直人)をはじめ、出身レスラーはみな孤児だったという設定になっているが、それって虎子にかけているのかな?(まさか)
昭和27年(1952)に地元有志(虎ノ門會)によって建てられた虎ノ門の碑に、タイガーマスクにそっくりな虎の像が乗っている。虎の穴も怖いけど、(江戸城を護る)虎ノ門だって甘くはないぞ、と言って周囲を睨みつけているような顔つきだ。