2019年2月5日(火)

浜離宮前踏切跡

東京都中央区銀座8-20

浜離宮前踏切

自転車であちこち走り回っているけれど、都区内で鉄道の踏切を渡った記憶があまりない。

はっきり覚えているのは、東武東上線北池袋駅北側の東武東上線と埼京線を一緒に渡る第一雲雀ヶ谷踏切と京浜急行の八ツ山橋踏切ぐらいかな。都心部ではJR中央線には踏切がなく、山手線では駒込駅〜田端駅間に一つあるだけだ。埼京線や私鉄には踏切があるけれど、わたしの散歩ルートには当たったことがなかった。

築地市場跡から新橋方面へ帰る途中に古い踏切の遺構を見つけた。写真の左手が築地方面、右手には今は埋め立てられた汐留川を隔てて旧国鉄貨物の汐留駅があった。かつて、汐留駅と市場(東京市場駅)を結ぶ貨物線がこの前を走っていたのだ。

今までぼんやりと、築地は海が近いから市場があるのだと思っていた。でも、よくよく考えてみれば東京湾に漁船が集まって水揚げをしている景色は想像しにくい。印象は薄いけれど、海とは関係ない青果市場もあった。

築地に卸売市場ができた理由の一つは、港ではなく全国各地から貨物列車が集まる汐留駅が近かったからなのだ。

今や貨物輸送の主役は鉄道からトラックに移り汐留駅は廃止、築地市場も豊洲に移転した。ここに鉄道が敷かれていたことを説明しても、すぐには理解されない時代が来てしまうのだろうかと思うと、少し寂しい気がする。

浜離宮前踏切 説明 | 保存理由