消防団倉庫と馬頭観音
神奈川県小田原市上曽我415
曽我梅林から松田方面に帰る途中、明らかに周囲とはテイストの違う斬新なデザインの建物を見つけて足が止まった。正面には「小田原市消防団第21分団器具置場」と書かれている。
そう聞いて見直すと、藤子不二雄のマンガの登場人物のような縦長の目と赤い鼻、口をへの字に結んだ消防団長の顔に見えてきた。制帽の正面に燦然と輝く「21」がかっこいい。サイドの窓は三角に切られている。
隣は小田原市の下曽我集会所(公民館)、その奥に小さなお堂が祀られていた。説明書きによれば、室町時代から江戸時代にかけて信仰された千体仏が収められているという。その正面、敷地の反対側には三基の石碑が並んでいる。
石碑の一つには馬頭観音と記されているが、残りの二つは真ん中に縦長の穴が開いているだけで正体がわからない。たぶんこの空間に何かが祀られていたのではないかと思うのだが、タリバンに破壊されたバーミヤン大仏の跡みたいで不気味だ。
消防団からの連想で、ここに消火器を入れたらちょうどいいなとも思ったが、まさかね。