2019年3月17日(日)

藤原佐理の碑

愛媛県越智郡越智郡上島町弓削明神 村松神社

藤原佐理の碑

家老渡港からイベント会場の弓削港(ひだまり公園)に向かう途中、丁寧に注連縄のかけられた石碑を見つけた。

「大山積大明神扁額由緒地 藤原佐理卿漂着之濱」と書かれている。

村松神社

裏面の由来記は傷んでいたが、「昭和二十六年一月」(1951)に建てられたと読めた。

藤原佐理(ふじわらのすけまさ)は平安時代の書家で、長徳元年(995)大宰府からの帰り道にこの浜に漂着したのだという。海が荒れて出港できずに困っていると、三島明神が夢に現れて社の扁額を書いてくれと言う。扁額を納めると海は凪ぎ、一行は無事京に帰れたのだそうだ。

その時に書いた神号扁額は大三島の大山祇神社に現存し、国の重要文化財に指定されている。

ところで、碑に隣り合って建つ小さな祠の前に屋根だけあるのはなんだろう。土俵でもあるのかと思ったがそうではないようだ。獅子舞か何かを奉納する舞台か、あるいは雨の日もお参りできるようにする覆いか。祠の小ささに対して不釣り合い(?)な感じが不思議だった。