アプローチ
広島県尾道市瀬戸田町垂水 多々羅大橋
島から島へ橋を渡るのは、山のこっち側から向こう側へ峠を越えていくのに似ている。違う環境へ移動するという点だけではなく、それなりの高さがあり、同じように坂を上り下りするという面でも…。
例えば多々羅大橋の場合、海面から橋桁の下部まで、つまり船が下を通るために確保された桁下高は26m。因島大橋では、その倍の50mもある。その上に、海沿いのほぼ海面と同じ高さの道から登るのは、結構しんどい。
そのため、自転車用のアプローチは距離を長くとって勾配が緩くなるように工夫されている。ここに写真を載せた多々羅大橋生口島側の自転車道は、平均勾配3%、1.2kmの道のりだ。
自転車に乗り慣れていればこれも一つの楽しみだが、レンタサイクルで来るような旅行者にはきついかもしれない。ヘアピンカーブもあるので、スピードの出る下りは要注意だ。
しまなみ海道では、橋の通行が醍醐味でもあり、難関でもある。
広島県内の橋には写真のようにアプローチの勾配と長さを示す標識が立っている。自転車の絵が、上りはのろのろした感じだが、下りは急ブレーキをかけてジャックナイフになっているのが、ちょっと怖い。