雪洞桜(ぼんぼり桜)
山梨県甲州市塩山上粟生野45 周林寺
慈雲寺の近くに、もう一つしだれ桜の名所があると聞いて訪ねてみた。ちょうど、大菩薩ライン(国道411号)に戻る途中の周林寺にある。
お寺の東側からアプローチして、最初に目に飛び込んできたのは、桜が山門とその隣の建物に覆いかぶさっていて、こんなことを言ってはいけないかもしれないが、まるで古民家が雪崩に襲われて埋まってしまったかのような景色だった。
桜はまさに満々開。周りに高い木や家がないので、青空に映えて、フォトジェニックという点では慈雲寺の桜に優るとも劣らない素晴らしい眺めだ。
桜の木の下に「樹齢百二十年「ボンボリ桜」と名づけました」と書かれていた。
♪あかりをつけましょ ぼんぼりに、と「うれしいひな祭り」で歌われる「ぼんぼり」は、漢字では雪洞と書き、いわゆる「かまくら」のことも指す。しだれた枝の間から光が透ける様子は照明器具のぼんぼりのようでもあり、枝先が地面に付いて丸いお椀を伏せたように見えるところは雪を積んだ雪洞のようでもある。
どちらにしても特徴をよく表した素敵な命名だ。
(参考)2019年の東京の桜開花宣言は、3月21日でした。