2019年4月18日(木)

枯 山 水

東京都西多摩郡桧原村人里1705 玉傳寺

枯山水

京都でもこんなに素敵な枯山水はなかなか見られないのではないだろうか。お庭自体は小さくシンプルではあるけれど、借景になった奥多摩の山々と空の広がりが素晴らしい。

玉傳寺

評判を聞いて人里バス停の桜を見に行ったついでに寄ってみた。こんにゃく屋さんの向かいの高台の上。下から見上げた時にはこんな景色がそこにあるとは想像もできない、「天空の庭」という言葉が頭に浮かんだ。

「評判を聞いて…」と書いたが、ここはお寺としてよりも(と言っていいかどうかわからないが)カフェとして人気がある。このお庭を眺めながらお茶とお菓子をいただく、「寺カフェ」を目的に訪れる方が多いのだ。

ストイックな宗教活動と商業主義のカフェ。相反するような気もするが、布教のために人を集めるのが目的と思えば方向は一致する。昔から神社仏閣は物見遊山の対象となる、ある意味アミューズメント施設だったわけだし、最近はアニメの舞台となって巡礼者(宗教目的ではないけれど)を集める神社も増えている。

緑豊かな山水の中で見る枯山水。枯れているのかいないのか、考えてみれば、不思議な景色ではあるな。