富士講の碑
埼玉県入間郡越生町上野633-1
八高線に沿って県道30号線を北上して越生に向かう。特に見どころもない幹線道路と思っていたけれど、ふと目にした道ばたの石碑に「仙元大菩薩」とあるのに惹かれて足を止めた。
弘化二年(1845)に野澤五左衛門という人が、富士山登山三十三度の大願成就を記念して建てたものらしい。神社の境内などではなく、こんな道端に立っているのは珍しい。隣の民家と何か関係があるのだろうか。
地理的にこの辺りは三峯講の勢力範囲かなと思っていたので意外だ。やはりなんといっても富士山は日本一の山だから、信者も各地に広く分布しているのだな。
一時期、都内の富士塚を集中的に散歩して回っていた時があった。それで今でも、「富士」や「浅間(仙元)」という言葉に反応してしまう。
富士塚巡りは一段落したが、サイクリングに行って富士山が見えるとうれしいものだ。越生は周囲に山が多いので、ヒルクライムコースばかりを紹介したサイクリングMAPを観光協会で配布している。そういうところは景色もよさそうだけど、わたしはちょっと、遠慮しておこうかな。