2019年6月20日(木)

吹上しょうぶ公園

東京都青梅市吹上425番地

長井古種

吹上しょうぶ公園では広大な敷地に274品種(2019年)、約10万本のハナショウブ(花菖蒲)が栽培されている。早生から晩生まで様々な種類があるので、長い期間を楽しめるのが特徴だ。

肥後系

東北地方に自生していたノハナショウブを園芸用に栽培品種化したと言われるハナショウブは、堀切菖蒲園などで知られるように江戸で盛んに栽培され、そこで開発された品種は江戸系と呼ばれている。このほかに、主に鉢植えでの室内観賞用に栽培された伊勢系と肥後系があり、一般に鑑賞される花のほとんどはこの三系統に分類される。

近年では海外でも栽培されるようになり、アメリカ系という系統も生まれている。

園内を歩いていたら、誰かが「わたし、今度長井に行ってみよう」と言っているのが耳に入った。何のことかと思ったら、山形県の長井あやめ公園には古くからそこだけで栽培されてきた、先の三系統とは別のハナショウブがあるという。より原種に近い種類で、昭和37年(1962)に確認され「長井古種」と名付けられたそうだ。

その話をしている人の前には、長井古種およびそこから派生した長井系の花がまとめて植えられていて、ちょうど盛りの時期を迎えた花がみごとに咲き誇っていた。(左写真は長井古種の「郭公鳥」)

わたしも山形に行ってみたいな。

2008年の訪問