2019年7月10日(水)

築地市場跡地

東京都中央区築地5-2

冷蔵倉庫

ラジオで聞いた瀧川鯉八の「科学の子」という新作落語が耳について離れない。

天才科学者が全知全能を与えて完成したロボット「ロボ八」に、最後に女性に関するデータをインプットしようとするのだが、研究に没頭しすぎたために女性に疎くなってしまった博士は女心がよくわからない。そのため、女性ロボット「ロボヨーコ」を試作して女性に関するデータを収集しようとするのだが、…。

理解不能なロボヨーコの言動に翻弄される二人(博士とロボ八)のようすが独特の語り口で語られる。

跡地

お台場からの帰り道、いつものように勝鬨橋を渡るつもりでぼんやりと走っていたら、目の前に解体中の築地市場跡地が現れた。気づかずに、いつの間にか開通(2018年11月)していた築地大橋を渡っていたのだ。

大半が更地になった中に冷蔵倉庫らしい建物が取り残されている。それを見て、思わず叫んでしまった。

「あっ、ロボヨーコ」

規則正しく配置された配管や、窓の配置がロボットっぽく見える。

もちろんロボヨーコではない。ロボ八も人型ロボットだから違う。どちらかというと手塚治虫の火の鳥「復活編」に登場するロビタに似ているようにも思う。野暮ったく見える外見は、博士のイメージかもしれない。でも、ロボットをイメージすると「ロボヨーコ」という言葉が反射的に出るほど、あの落語の印象は強烈だった。

跡地の再開発案の中には、食のテーマパーク的なものが含まれる案もあるようだ。そこでは接客に活躍するロボットも現れるかもしれない。彼らはお客様の多くを占めると思われる女性の心を理解して、適切なおもてなしができるだろうか。

どんな未来が待っているのか、楽しみだ。