滝の広場の野外アート
東京都江東区青海2-4 シンボルプロムナード公園ウェストプロムナード
私はアート作品の「無題」が嫌いだ。
題名がつけられていないのか、あえて「無題」"Untitled"という題名を付けたのか。いずれにしても、鑑賞者の印象を固定せず自由に見てもらうため、とかなんとか説明されていることが多いが、わたしには単に作者がさぼっているとしか思えない。
作品名があっても無くても見る人は自身の感性で作品を見、そのうえで、作品名から作者の意図をくみ取って、同意したり反発したりして対話する。それが鑑賞だと思う。
「見る人の想像力に委ねる」なんていうのは、鑑賞者との対話を拒否する作者の勝手な言い訳にしか聞こえない。
シンボルプロムナード公園の滝の広場のアート作品には、パブリックアートにしては珍しく、作品名と共に作者からのメッセージが添えられている。「無題」に逃げなかった作者の心意気が好もしい。
広場を横切る水路に沿って、躍動するエネルギーが伝わってくる赤(火)、静けさをたたえた森、あるいはどっしりと世界を支える台地を思わせる黒(土)、宇宙に向かってはばたくように見える銀(空)、そして最後に滝(水)が配置されている。
五行思想、四神相応、風水などを意識しているのかいないのか。個々の作品はもちろん、その配置も気になるアート空間だ。