2019年9月24日(火)

「生」 土・火・知・空・水

広島県呉市下蒲刈町下島 白崎園

生

安芸灘大橋を渡ると、橋詰に白崎園という小さな公園がある。駐車場から公園に入ってすぐ、石畳の広場に置かれた二本の巨大なオブジェが目を惹く。「下蒲刈島にようこそ」と言っているような姿だ。

ベンチ

塔が載る丸い丘の表面は色とりどりのタイルで覆われ、きれいなモザイク模様になっている。周囲に配されたベンチにもタイルが使われていていい雰囲気だ。

作者は陶芸家の今井眞正(まきまさ)。天を衝く塔の力強さがタイトルの「生」を表しているのだろうか。二つ並んで男女を意味しているらしい。

副題の「土・火・知・空・水」はなんだろう。五行思想の木、火、土、金、水とはちょっと違う。空を「天」と読めば、大自然の叡智によって育まれた生命の営み、とも思えるし、「空気」とすれば、陶芸に必要な(この作品を形作る)諸要素とも思える。

現地に説明がないので作者の意図はわからないが、色々に想像してみるのもまた一興。じつは、わたしが一番最初に連想したのは、ウルトラマンに登場した怪獣ジャミラのひび割れた身体だったんだけどね。

(園内の碑) : 「白崎」という地名について | 頼山陽詩碑