県民の浜
広島県呉市蒲刈町大浦7605
この文章を書き始めるまで、頭の中では「島民の浜」だと思っていた。文字としての「県民の浜」も、音としての「けんみんのはま」もちゃんと認識していたのに…。ここで言う「県民」が広島県民だと気づいたのも、今だった。
瀬戸内海に面して、本州側にも長い海岸線のある広島県だが、「海水浴場」で検索してみると見つかるのは島嶼部のビーチが多い。本州側は工場地帯になっていたり山が海まで迫っていたりして、海水浴に適した海岸が少ないらしい。
それにしても「県民の」の冠は大きく振りかぶりすぎなんじゃないの?とも思うが、広島市内からもそれほど遠くなく、テニスコートやプラネタリウム、宿泊施設もあって人気はあるようだ。
瀬戸内海を旅していると、塩アイスや塩ラーメンなどあちこちで塩味の特産品に出会う。そんな時「伯方の塩」と並んでよく耳にするのが「藻塩」だ。その名のとおり海藻(ホンダワラ)から作るもので、県民の浜にはここで発掘された製塩遺跡を保存展示した古代製塩遺跡復元展示館がある。藻塩づくり体験イベントも開かれていて、子供会や修学旅行生などに好評なのだそうだ。