2019年9月25日(水)

走れ小学生

広島県呉市豊町御手洗310 満舟寺前

標識

観光案内のガイドブックやサイトなどでは「足長小学生」という名でも紹介されている通学路(学校あり)の標識が満舟寺前に立っている。資料によれば、昭和25年(1950)に「道路標識令」で制定されたデザインらしい。現在の子供二人が歩いているデザインは昭和38年(1963)に「学校、幼稚園、保育所等あり」として改定されたものだ。

学校跡

その学校跡は満舟寺の南側、標識に向かって左側にある。ということは、この小学生は学校からの帰り道。一刻も早く家に帰って友達と遊ぼう、と急いでいるところだ。

石垣に沿った細い路地は見通しがきかないまま直角に曲がっていて、大人のわたしでもこの先に何があるのかワクワクする。ワー、と言いながら走りこんだら、先に行っていた友達の姿が忽然と消えていたりして…。

もしかしたら、曲り角の陰に隠れた侍に不意打ちを食らうかもしれない。そしたらこっちも石垣をよじ登り、忍者に変身して応戦だ。

木製看板の一部は欠け、黄色かったはずの色は褪せてしまった。学校も廃校になってしまったけれど、小学生は長い足を伸ばして今も元気に走り続けている。

御手洗幼・小・中学校跡の碑 | 満舟寺の石垣について