2020年5月12日(火)

キリン

東京都渋谷区松濤2-16-5 ヤマザキ動物専門学校

キリン

動物学校の正面玄関前にキリンがいる。当たり前と言っては元も子もないが、鉄板を切り抜いたシルエットがきれいな素敵な作品だ。

作者の鈴木勝之は動物画を中心に制作する洋画家で、南大沢にある系列校のキャンパスにも作品を提供しているらしい。

猫

絵本やマンガなどで、壁やノートに描いた二次元のイメージに命が宿ってふわっと立ち上がってくる場面が描かれることがあるけれど、このキリンもそんな風にしてはからずもこの世界にやって来てしまったような雰囲気だ。

今までは通勤途中にちらっと見るだけだったので気付かなかったのだが、よくよく見ると、建物の中に四匹のクロヒョウの姿が見えた。こちらもやはり、二次元の世界からやってきたのだろうか。

新型コロナウィルス(COVID-19)禍の影響で固く閉じられた扉の向こうは薄暗く、獲物を狙って体勢を低く構え、そろりそろりと建物の奥へ進んで行こうとしているその姿がより不気味に見える。人間がいなくなった街で動物たちが闊歩するSF映画の一場面を思い出して、冗談ではないなと思った。